未来活動のブログ

終活を違う視点で眺めてみよう。

墓じまい手続き、窓口はどこ?

一言で墓じまいと言いますが、「お墓(の中の骨壺)を別な場所に移動させる」「廃墓する」の2つのパターンがあります。


いずれの場合でも、「お墓がある」ところの市町村役場で手続きを行いますが、手続きを開始する前に、家族やお墓に関係ある親族間で充分にお話合いをすることが大切です。


特に、廃墓して散骨を検討されている場合に多いのが、家族や親族の反対です。 一言で家族といってもお墓に対する思いはそれぞれです。 具体的な行政の手続きは時間も手間もさほど掛かりませんので、まずは家族間で意見が一致することを念頭に置きましょう。


家族で意見がまとまったら、お墓のある地域の役場で「改葬許可申請書」を受け取り、手続きについての説明を受けます。 


例えば、今の住まいは東京都内でお墓は熊本市内にある、という方の場合は熊本市役所で手続きが必要です。 (※)遠隔地の場合、書類は郵送でやり取りするなど直接出向かなくても手続きは可能です。 詳しくは直接お墓のある地域の役場にお問合せください。


次に、今お墓があるお寺や墓地の管理者とのお話合いが必要です。 公営墓地の場合は、改葬許可申請と同時に廃墓手続きが出来ます。 もし、民間の墓地で管理者が分からない場合は、(※)自治体側で墓地管理者を把握している場合があります。


自治体によっては、(※)遺骨の移動先から「受け入れ証明書」を受け取ってくるよう言われるところがあります。 また、管理者の印鑑が必要な地域もありますので、改葬許可申請書を受け取る際に説明を受けてください。


ここまで書類上の手続きが済めば、専門業者に依頼して、お墓から遺骨を取り出し、墓石を撤収して、更地に戻します。


◆これらの手順を守らないと、トラブルが発生する恐れがあるので気をつけてください。 (※)・・・地域の行政(役場)によって対応が異なります。



墓じまいの手順 まとめ


①家族で充分に相談
②お墓のある地区の役場で書類とその説明を受ける。
③お寺や墓地の管理者との話し合い。
④管理者の印鑑が必要な地域もあります。
⑤遺骨の取り出しをし、墓石撤収・さら地に戻す。
⑥遺骨の移動、散骨他、新たなお墓へ。


▼墓じまい(廃墓)の注意点・・・墓じまいには2つの意味が2つの意味がある


①お墓の中の遺骨(骨壺)をどこに移動するのか? →「役場で改葬許可申請書」
②墓石を撤収してさら地に戻す。 →「墓じまい:専門業者へ依頼」




手続きに不安がある方はご相談ください。


NPO法人ヒーリングでは、毎月1回、終活の中でも「お墓」「葬り方」「散骨」に特化した無料説明会を開催しています。 遠隔地の方は、個別電話相談・ZOOMを使ったオンラインの無料説明会も承りますので、お気軽にご相談ください。


次回の無料説明会は6/15(土) 午後1時半より
熊本市中央区黒髪
熊本市男女共同参画センター はあもにい
にて開催します。 参加費無料・要予約となっております。
お問い合わせ・お申し込みは096-288-2679 NPO法人ヒーリングまで。

自分たちがいなくなったらお墓の世話は誰に任せたらいいの?

前回の記事と被る内容もありますが、このお悩みも実に多いです。


タイトルでは「誰に任せたらいいの」としていますが、「誰になるの?」ということで問題が中々片付かないという方もいらっしゃいました。


これはその中の一例です。


事例1


Aさん宅のお墓は、今お住まいのところから車で片道3時間近くかかる場所にあります。 息子は3人いますが、全員実家から離れて既に別所帯を構えています。 自分たちも段々と年を取り、墓参りに頻繁に行けなくなってきたため、将来的にお墓を何とかしなきゃと思っている最中です。


現在はお墓の近くに住んでいる親戚が面倒を見てくれているけれど、その親戚も既に高齢のため、次の代になったらと気になっている。


Aさん宅のお墓は、Aさんのお父さんが亡くなった際、ご主人とお兄さんが新しく建て替えたものです。しかし数年前にご主人とお兄さんはある出来事で激しい言い争いとなり、絶縁。 その後Aさんのご主人は病気で余命宣告を受けたことから、本格的にお墓のことをなんとかしたいと考えるようになりました。


Aさんご夫婦のお悩みは、「もし、自分たちが死んだあとに、今ある墓に入ったとして、その後の墓の世話は誰に回ってくるのか?」ということです。


Aさんとお兄さんはお墓を建てる際に、「自分たちの家族もみな、この墓に入ろう」と約束していたため、絶縁してしまったお兄さんのことも気がかりです。 心情的には一緒のお墓なんてとんでもないと思っている一方、約束は約束だからという思いもある。 自分たちが亡くなって墓に入ったあと、息子たちに墓参りは強要出来ないが、親せきも代代わりしてしまえば今のような世話は頼めない。 墓が手つかずになってしまったら、その責任は誰が取るのかも気がかりだ。



事例2


Bさんご夫婦は、ご主人側が子どもを連れての再婚です。 奥様に子どもさんも良く懐き、本当の親子のように過ごしてきました。 夫婦仲も良く、それなりに幸せな結婚生活を送ってきましたが、ご主人のお母様と奥様の仲がとても悪く、「あのお義母さんと同じお墓には入りたくない!!」と思ってきました。


ご主人を説得し、将来自分たちが入る墓は別に建てることを決めていますが、一人っ子同士の結婚だったため、将来的にご主人の家の墓の面倒を見るのが誰なのか気になります。 更に奥様の実家の墓も、将来的に墓守がいなくなることは分かっています。


Bさん夫婦の子供はいないため、いくら仲の良い親子とはいえ、子どもに血の繋がらない人たちが入っているお墓を守って欲しいというのは酷な気がしています。 納骨堂に収めるにしても自分(奥様)が元気なうちはいいけど・・・と気がかりです。 




事例1と事例2の共通点・相違点


一見。全くタイプの異なるケースですが、共通するお悩みがあります。 それが今回のタイトル 自分たちがいなくなったらお墓の世話は誰に任せたらいいの? です。
(事例1、事例2両方とも登場人物以外の親族は出てこない前提です)


事例1では「祭祀承継者」が誰にあたるか明らかにする必要があります。 その上で自分たちはどうしたいかをはっきり意思表示するのが第一歩。 更に本文中には書いていませんでしたが、お兄さんは離婚して今は独身。 お子さんが2人いるということですので、「祭祀承継者は誰なのか」を明らかにすることがポイントとなってきます。


事例2では、祭祀承継者ははっきりしていますが、「どこまで任せていいのか」という点が問題です。


デリケートな問題であり、かつ法的な問題・解釈が必要となってきますので、ここでの回答は差し控えますが、2年半、毎月セミナーを開催してみて、少なからずAさんやBさんと同じ悩みを抱えた方がいらっしゃると推察しています。



祭祀承継者をはっきりさせる必要がある場合は、司法書士の先生にご相談される方が早く問題が片付く場合もございます。 また、墓じまい手続きを得意とする行政書士の先生もおられますので、一番スムーズに片づけたいならば、専門家の手を借りることをおすすめします。 しかし親族間の話し合い等は、まずは当人同士で話し合う方がベターです。


そうは言っても、法律家に相談するのはハードルが高い・何をどう相談して良いのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。 そんなときにはどうぞ、私どもを相談窓口としてご利用くださいませ。 どこから手を付けて良いのか分からなくなっている問題の整理整頓をお手伝い致します。



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自分たちの代でお墓の維持が難しくなる

今、非常に増えている問題です。 言葉を変えれば「墓守」がいなくなるということですが、その場合は一体どうしたら良いでしょうか?


結論から言うと、「墓じまい」をするのが最良の選択です。


その前に、お墓(仏壇なども含めて)の所有者は誰なのか、という点をはっきりさせておく必要があります。 法律では祭祀承継者と呼ばれていますが、相続人と違い明確な線引きはありません。


地域による違いはあれど「家」制度が残っていた時代には、代々その家の長男が継いでいくのが順当でした。 しかし今はそういう時代ではありません。 前回の記事で例に挙げていますが、長男は独立して遠く離れて暮らしているため墓参りも数年に一度しか出来ない一方、近くに嫁いだ長女が年老いた親に代わり折に触れて実家のお墓を世話している、というご家庭があります。 そのような場合は、長女も祭祀承継者となるでしょう。


また、子ども達全て離れて暮らしている場合でも、自分のきょうだいたちが近くにいて、先祖代々のお墓の世話をしているというケースもあります。 もしかしたらきょうだいたちは、自分たちが入る墓を準備しているかも知れませんが、このような場合には、きょうだいたちも祭祀承継者と考えた方が無理がありません。


このようにご家庭それぞれで、祭祀承継者に含めるべき範囲が変わってきます。 まずは、自分たちがいなくなったあと、祭祀承継者は誰になるのかな? とまずはノートに書きだしてみることをおすすめします。


そして、祭祀承継者の範ちゅうに含まれる人たちと、将来的にお墓をどうしたいか、自分たちがいなくなった後も世話を誰かが続けてくれるのか、それとも墓じまいした方が良いのか、墓じまいするなら納骨堂におさめるのか樹木葬にするのか、それとも散骨するかといったことを話し合い、意見を擦りあわせてください。


これまで私どもが関わった事例でも、ご本人様の「墓じまいして散骨したい」というご意向で手続きに取り掛かるタイミングで、ごきょうだいや親せきからの反対で断念された例が数例ございます。 


初めの一歩がとても面倒ではありますが、墓じまいの実務はそれほど面倒なものではありません。 「将来的にはお墓の維持が難しくなるだろう」とお考えの方は、どうぞお早目にご親族の皆様とお話される場を設けることをおすすめ致します。



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